ギリシャ旅行
2001年10月4〜12日まで、アメリカの同時多発テロの直後、「どうして行くの」と言われながら行ったパック旅行。
さすがに、旅客は少なく、エーゲ海のクルーズ船にはアメリカ人乗客は皆無であった。

アクロポリス エレクティオン

アクロポリス パルテノン

ミュケナイライオン門

デルフィ

アルテミシオンのゼウス

馬に乗る少年

馬に乗る少年

アクロポリス

メテオラ

メテオラ

メテオラ

エーゲ海クルーズ船

 

某大手旅行会社パック(安売り通販ツアー)

搭乗機はオランダKLM航空。ホテルはおおむね三ツ星クラス、実質4つ星が2箇所か。食事ははっきり言ってよくなかった。

参加者22名。途中40名近くになり、数日前29名だったそうだ。

添乗員は30歳台?の女性。がんばっていた。

1、今回の旅は出発前からバタバタ

@行き先がドイツから、ギリシャに出発1ヶ月を切ってから変更になったこと。早くから申込んでいたある会社のパックのドイツ行きが人数未達で催行中止になり、適当な代わりのパックがなく、いろいろやっているうちにギリシャになったこと。これは結果的に、行き先選択としては悪くなかった。

Aご存知の、テロ発生。心配する人が出て、若干の説明義務が生じたこと。

Bテロの余波で搭乗予定のスイス航空が、資金不足から運行中止となり、出発前日午後に、オランダ航空に変更。

追加談があり、帰路はさらにベルギー航空も運行できず、その乗客がオランダ航空に殺到、ダブルブッキングが出る騒ぎと、併せて機内は超満員。チェックインの手配がよかった所為か、われわれは予定通り搭乗できた。

空港では場内放送(日本語)で成田から関空行きへの切り替えを3万円の迷惑料付でお願いしていた。 

2、セキュリティーチェック

@セキュリティーチェックはやや厳しくなっている。オランダアムステルダム空港では、4時間の待ち時間を活かし入国のうえ市内観光に参加。その後の出国の折、長蛇の列で搭乗に間に合わないところ、添乗員の機転で、乗り継ぎを理由に横は入りでどうにか間に合った。

A成田でも、荷物の中身チェックをすべての担当官がやっているわけではないし、またギリシャ・オランダでも日本人に対してはチェックが甘いと感じた。小生の場合は一度も中身検査を受けなかった。家内はアテネで中身検査を受け、不公平だとおこっていた。

正直言って、アラブ面の乗客が気になった。当然イスラム教徒も飛行機に乗っている(女性だけ服装でわかる)

 3、ギリシャでの情報・雰囲気

毎晩テレビを見ていたが、さっぱり判らない。CNNが入る場所もあったが、やはり小生のヒヤリング力ではほとんど判らない。さすがに8日の夜はどのチャンネルを回しても、ビンラーデンが写っていたので、ドンパチが始まったということだけは判った。ところが攻撃の写真がないためだろうが、繰り返し、繰り返しビンラーデンの演説ばかり。

後でギリシャの世論はEUの中では歩調が少し違うことがわかり、納得。その歴史と地理的事情か。しかし、トルコからの独立、領土拡大に際しては英・米の世話になっており、知らん顔は出来ないはずで、政府としては頭が痛いことだろう。

4、アメリカ人の姿

旅の最後の1日、エーゲ海のクルーズ船に乗った。まだ泳いでいる人もおり、夏の最後の輝きがエーゲ海に残っていた。白人たちの多くはデッキでくつろぎ、上半身裸、残念ながら一部の男のみ。日本人は忙しくうろうろし、写真を撮りまくる。小生も同じ。

といった話はさておき、

このクルーズ船は3000余トン、定員700余名。この日の乗客は400余名。うち、わが日本人は120余名、ほかにドイツ・イタリア・ロシア・フランスなどヨーロッパ人。ところが、アメリカ人の参加はなし。---この情報は船の日本人ガイドから得た。

解釈はいろいろ出来るが、このテロのアメリカ人に与えたショックの大きさを実感した。

5、一応、観光に触れる

西洋文明の源流はギリシャ・ローマにあり、現在の担い手はアメリカ。その世界制覇の精神・手法はローマ帝国を髣髴とさせる。自らも、現代のローマ帝国を自負しているのではないか。

といったアメリカ床や談義はさておき、

ローマには関心が深く好きなテーマだったが、ギリシャはそれほどでもなく、勉強もして来なかった。今回の旅行はぶっつけ本番、飛行機の中で読んだ「歩き方」程度の知識しかなく、「歴史の中に身を置く」実感に乏しかった。途中でメモをとる気がせず、今回の雑感は、一切のメモなしでキーボードに向かっている。

世界遺産6ヶ所を含む観光、バスで駆け巡った。

アテネ---アクロポリス(パルテノン神殿・エレクティオン等)、考古学博物館、オリンピックスタジアム<パルテノン神殿は工事中で、被写体としては不良>

ペロポネソス半島の港町ナフプリオン---中世のトルコ・ベネティア要塞跡

エピダウロス---古代医学の遺跡群、古代劇場(ここの音響効果は一驚)

ミケーネ---ししの門を含む遺跡群(シュリーマンの発掘)。

コリントス---アポロン神殿を含む遺跡群。博物館。ローマ期の遺跡と交じり合って、わかりにくいが、ガイドの話ではレンガが使われていればローマと断定していいそうだ。

オリンピア---古代オリンピア遺跡群。現代オリンピックの聖火点火の場所で記念撮影。競技場入り口左手に、恥さらしの台というのがあって、いんちきがばれた競技者に自費で自己の石造を作らせ並べたとの由。右手には表彰台が当然ある。

デルフィ---アポロン神殿、大地の臍が展示されている博物館。「デルフィの神託」という言葉は高校時代に覚えた。霊験あらたかで、貢物が多く各都市国家専用の宝庫跡もある。キリスト改宗とともに廃れた。

メテオラ---巨岩群の上に張り付く修道院。景色はすばらしい。トルコに抵抗するため、攻めにくい場所に作られ、現在も6個所生きている。本来は極貧の生活を送っていたそうだが、世界遺産に指定後は様変わり。随所に電子セキュリテイが巡らされている。そのうち、いずこも同じスキャンダルが発生しそう。

エーゲ海---アテネから出発し、近くのエギナ・ボロス・イドラの3島を巡る一日クルーズ。船内の民族舞踊ショウあり。

6、雑録

    ホテルについては予想どおり、原則三ツ星。実質四つ星と思われるのが2箇所。部屋が狭いのが2箇所、シャワーだけなのが1箇所。

    食事は同じような地元料理で、だんだん飽きてきた。ギリシャ料理一般とみていいのかどうかわからないが、しつこい食感でここでは生活できない。あるいは狂牛病の所為で牛なし、あるいは安いツアーの所為か。そうは言っても2キロ近く太った。6ヶ月間のダイエット努力はなんだったのか。

    買い物は1000円のティーシャツ2枚と、500円の本1冊。家内はワイン、金製品、お菓子類など。ツアーの客たちはほかに革製品、お菓子類等結構買い込んでいた。買い物はたいしたものはない。円はほとんど何処でも使える。

    ギリシャのトイレットペーパーは水に溶けない。初めて知った。ではどうするかはお楽しみ。ギリシャの名誉のために書いておくが、トイレはすべて水洗で、ツアーで寄ったところは綺麗だった。中国とは違う。

    現地ガイド4名のうち3名が日系。うち2名が女性でギリシャ人と結婚し、数十年住み着いている方々。たくましい。

    勧める人があってシティーバンクのインターナショナルカードを持参、海外で引出しを試みたが、見事失敗。何ヶ所も試みたがうまく行かず、帰国して銀行に照会したら、なんと暗証番号が間違っていた!!一箇所でとちると、自動的にロックが掛かって、あとは受け付けなくなるという結構な仕掛け。

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